備後地域の産業について

現在の福山市を中心とした備後地域は、古くからものづくりの街として栄え、独自のノウハウ蓄積は業種、業界を変えながら発展してきました。

ものづくりのルーツは、繊維業木材加工業たたら製鉄(鉄鋼業) に源泉を見出すことができ、伝統産業の系譜を受け継ぎながらもイノベーションを興し、現在ではオンリーワン企業51社ナンバーワン企業35社を抱える地域となりました。

実際に繊維、機械、電気、造船、半導体など多くの独自性のある企業は多いのですが、製品製造の中間工程を担うものや、OEM製造、BtoBマーケットが多いため、なかなか一般には周知されておりません。

そもそも観光とは、「国の光を観る」こと。この地域の国の光は産業に他なりません。

様々な事業転換を模索し、企業がどういったイノベーションを興し、成長したのか、その秘訣に迫る産業観光ツアー!

一般には公開されていない工場の内側や、備後弁を交えながら語られる、企業同様キラリと光る社長の話に心打たれること間違いなしです!

繊維産業

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江戸時代に福山藩藩主として入封された水野勝成氏は福山城を築城し、平地の少ないこの地で大干拓事業を始めました。塩の混ざった開拓地でも耐えれる綿花の栽培を奨励し、一大綿花栽培の土地となりました。

そこから日本三大絣である、「備後絣」が誕生。ここで培われた織布技術や、藍染などの染色技術により、デニムの製造へと発展していき、いまではデニム産地日本一になりました。

木工加工産業

現在は少なくなりましたが、備後地方は元来、良質な桐が自生しており著名な生産地でした。その桐から、何度も日本一の称号を得た府中家具や、日本一の生産を誇る琴、棺桶、そして以前、日本一だった下駄から派生した、木材加工機械メーカーを輩出しています。

また、福山藩によって開拓された土地は塩田としても発展し、生産された塩は船で江戸まで運ばれました。その塩船がバラストとして積んでいた油木(あぶらぎ)から民衆向けの下駄が生産されるようになったとされています。

鉄鋼産業

日本三大たたら製鉄の産地に端を発した鉄鋼業は、刀鍛冶鋳造鍛造技術を生み出しました。伝統的な精密加工技術は、造船、工作機械、農業機械、自動車部品などの重工業に発展してきています。備後絣が創案されてからは、 撚糸、紡績関連の機械を作る会社も生まれました。

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